終活

家族に残すレシピノートの作り方|いつもの味を一緒に記録する

高齢夫婦とヒツジさんが料理の分量や思い出をレシピノートに記録するイラスト

いつもの煮物、行事の日のおかず、家族が好きな一品。「作り方は目分量だから」と聞きそびれている料理はありませんか。

家族に残すレシピノートは、料理の上手さを見せるための本ではありません。一緒に作りながら分量や見た目を記録し、別の家族も作れるか試すための小さなノートです。最初は一品だけで十分です。

老婆
老婆
いつも同じように作っているつもりでも、分量を聞かれると困るわね。
ヒツジさん
ヒツジさん
思い出して書くより、普段作る日に少しずつ測ってみましょう。家族が横でメモを取る方法でも大丈夫です。

最初の一品は、無理なく一緒に作れるもの

「家族に人気」「本人が今も作り慣れている」「材料がそろえやすい」のどれかに当てはまる料理を選びます。特別なごちそうを最初から完全に再現しようとすると、聞く側も作る側も疲れてしまいます。

長時間立つことや火を使うことに負担がある場合、本人は座って手順を話し、家族が調理や計量を担当する形でも構いません。作りたくない日は昔の話を聞くだけにして、料理や記録を義務にしないでください。

用意するのはノート・ペン・計量道具

  • 開いたままにできるノートやバインダー
  • ペン、付箋、必要ならスマートフォン
  • 計量スプーン、計量カップ、キッチンスケール
  • 調味料の商品名を控えるメモ

高価な専用ノートは必須ではありません。紙なら料理中に見返しやすく、バインダーなら試作後に用紙を差し替えられます。スマホで記録する場合も、画面を何度も触ることが負担なら、まず紙へ書いて後から撮影しましょう。

写真を撮る人が調理の邪魔をしない位置に立ち、濡れた手で端末を扱わないようにします。火元の近くへノートやスマホを置かないことも大切です。

一品につき、まずこの7欄を埋める

残す情報
料理名と作った人 「母の煮物」など家族が分かる名前
作った日・量 何人分、鍋のおおよその大きさ
材料 使った重さ・個数、切った大きさ
調味料 商品名、量、入れた順番
手順 火加減、時間、途中の見た目
でき上がり 写真、本人が確かめるポイント
思い出と試作メモ いつ食べたか、家族が作った時の違い

完成写真だけでなく、「この大きさに切る」「このくらい汁が残る」という途中の写真も役立ちます。写真の枚数より、次に作る人が迷う箇所を残すことを意識しましょう。

「少々」「ひと回し」をどう記録する?

本人が使う言葉を消さず、測った量を横に添えると、家の味らしさと再現しやすさを両方残せます。必ず一つの正解にそろえる必要はありません。

書き方の例(料理の完成レシピではありません)
本人の言葉:「しょうゆをいつものスプーンで二杯」
今回の記録:使ったスプーンの写真、計量スプーンに移して測った量、しょうゆの商品名
次に確認:材料を増やした時は同じ割合か、味を見て加減するか

普段のスプーンは計量用と容量が違うことがあります。「スプーン一杯」だけを残すより、使った道具と実測値を記録しましょう。調味料は種類で濃さや味が違うため、商品名や「濃縮」などの表示も控えます。

老父
老父
「いい色になったら」と書かれていたら、わしには難しいぞ。
ヒツジさん
ヒツジさん
その時の写真に、何を見て判断したか一言添えましょう。時間だけでなく、状態が分かると助かります。

家族が一度作ってみると、足りない説明が分かる

ノートができたら、別の日に家族が記録を見て作ります。作った本人が横からすべて指示するのではなく、どこで迷ったかをメモしてみましょう。

  1. 材料をそろえる段階で分からなかったことを書く
  2. 切り方・火加減・調味料の順番で迷った所に印を付ける
  3. でき上がりの違いを責めず、気づいた点を本人に聞く
  4. 元の記録は残し、試作日と変更点を追記する

鍋、コンロ、材料の大きさが違えば、同じ手順でも仕上がりが変わることがあります。「失敗」と一言で終わらせず、「汁が多かった」「材料の大きさが違った」と具体的に残すと次に役立ちます。

思い出はレシピの横に一行だけ

誰が好きだったか、どんな日に作ったか、誰から教わったか。その一言があると、料理が家族の記録になります。

  • 運動会の日によく作っていた
  • 祖母から教わり、少し味付けを変えた
  • 冬に家族が集まった時の定番だった

詳しい自分史まで同じページに書く必要はありません。長い思い出は別のノートへ、作り方はレシピへ分けると、料理をするときに見返しやすくなります。

あわせて読みたい
自分史と思い出ノートをヒツジと高齢夫婦が写真を見ながら作るイラスト
自分史・思い出ノートの始め方|年表ではなく楽しく書く人生の記録自分史というと、立派な本を作るもの、長い年表を書くものと思うかもしれません。 しかし、老後に楽しむ自分史は、もっと気軽でかまいません。子...

残し方は「原本+家族が読めるコピー」

紙のノートは、水や油で汚れやすい場所を避けて保管します。ページを撮影・スキャンしてコピーを残す場合は、端が切れていないか、小さい字が読めるか確認してください。

データには「料理名_作った人_記録日」のような名前を付け、家族にも保存先を伝えます。メッセージで写真を送っただけで終わらず、受け取った人が読み返せるかまで確認しましょう。紙の写真や料理の思い出をまとめる方法は、写真整理の記事も参考になります。

あわせて読みたい
老後の写真整理とアルバム作りをヒツジと高齢夫婦が楽しむイラスト
老後の写真整理とアルバム作り|思い出を楽しむ生前整理スマートフォンで撮った写真、昔のアルバム、旅行先の写真、子どもや孫の写真、若いころの一枚。 写真は、老後の楽しみであり、家族に人生を伝...

共有するときに気をつけたいこと

まずは家族で楽しむ範囲から始めましょう。本やウェブサイトを参考にした料理は、元のレシピの文章や写真をそのまま自分の作品として公開しないようにします。参考にした本の名前やページを自分用に控えると、あとで確認できます。

また、昔からの作り方だからといって、保存期間や加熱方法まで安全とは限りません。このノートでは個別の食品の保存可能日数を決めず、衛生や保存の疑問は公的な食品安全情報を確認してください。アレルギーや治療食の指示がある家族には、思い出の味をそのまま勧めず、本人と専門職の指示を優先します。

老婆
老婆
全部の料理を残そうと思うと大変だけど、一品なら始められそう。
ヒツジさん
ヒツジさん
次に作る日に、材料と分量だけでも書いてみましょう。完成した本より、家族で使える一ページが大切です。

参考にした一次情報

情報確認日:2026年9月21日。記入欄と進め方は当サイトの提案です。家族の料理を記録する実例、食品安全の確認先として以下を参照しました。

関連記事

料理以外の思い出を残す方法も、無理のないものから試せます。

あわせて読みたい
自分史と思い出ノートをヒツジと高齢夫婦が写真を見ながら作るイラスト
自分史・思い出ノートの始め方|年表ではなく楽しく書く人生の記録自分史というと、立派な本を作るもの、長い年表を書くものと思うかもしれません。 しかし、老後に楽しむ自分史は、もっと気軽でかまいません。子...
あわせて読みたい
老後の写真整理とアルバム作りをヒツジと高齢夫婦が楽しむイラスト
老後の写真整理とアルバム作り|思い出を楽しむ生前整理スマートフォンで撮った写真、昔のアルバム、旅行先の写真、子どもや孫の写真、若いころの一枚。 写真は、老後の楽しみであり、家族に人生を伝...
あわせて読みたい
老後の手紙と一筆箋をヒツジと高齢夫婦が楽しむイラスト
老後の手紙・一筆箋の楽しみ方|家族や友人に気持ちを残す小さな習慣メールやスマホで連絡できる時代でも、手紙や一筆箋には独特の温かさがあります。 長い文章を書く必要はありません。季節のあいさつ、ありがとう...