引越をする、あるいはリフォームなどに合わせて仏壇・仏具を移動させなければならないこともあります。そんなときに知っておきたい仏壇や仏具の梱包や移動のやり方を紹介していきます。
それでは仏壇・仏具の梱包について学んで行きましょう。
もくじ
仏壇の移動(引越し等)が必要になった時(梱包のしかた)
引越などで仏壇を動かさなければならないときのやり方を紹介します。
天蓋の取り外しと梱包
仏壇の最上部(天蓋)が外れる様になっていますので、(唐木仏壇は大丈夫ですが、特に金仏壇に注意をしてください)まず天蓋を外し、塗り面を傷つけないように毛布等で梱包します。
勾欄、猫引戸、を外して保管する
須弥壇に付いている勾欄は、接着したものと取り外せるものがありますので、外せるものは綿または、やわらかい布等で包み別に保管します。
また、猫引戸は外して柔らかい布で包んで保管します。
引出し、薄引出しを固定する
引出し、薄引出しが飛び出さないように厚めの紙を、差しこんで固定します。
下台を梱包する
下台は何段かに別れるものも有るので注意をして梱包しましょう。
内障子の固定
内障子は扉を閉め、上下の隙間に紙をはさみ固定します。
真ん中にあるハ葉金具のカンヌキを閉め、紐で強く縛り金具全体に綿を厚めに被せます。
次に新聞紙を大きく広げ4、5枚重ねたものを障子全体に被せ、新聞紙がずれないように大扉を上手く閉めます。※大扉内側の金箔を傷つけない為の作業です。
大扉を閉める
大扉も同様に、扉を閉じた後、上下の隙間に厚めの紙をしっかり差し込み、金具のカンヌキを閉め紐で強く縛ります。
仏壇の側面から出ている配線は、短かく折りたたみゴムバンドで固定しておきましょう。
仏壇全体を毛布で覆う
仏壇全体を毛布等で覆い、養生が外れない様に紐等で結びましょう。
輸送時は必ず“立てた”状態で運搬
トラック等で運ぶ時は、必ず仏壇を立てて運搬するようにして下さい。
又、荷物を固定するロ-プが仏壇にかかる時には、必ずダンボール等で養生するようにして下さい。
仏具等の梱包
- 本尊が木または鋳造等で作れた仏像であれば、綿で全体を覆い、さらしや柔らかい布等で全体を包むように養生し箱に収納します。
この時、隙間に布、紙片を詰め込み、固定することを忘れないようにしましょう。 - 掛軸の本尊は柔らかい布、さらし等で包み箱に収納します。
- 位牌も本尊と同様に取り扱いましょう。
※これらの作業をする時は白手袋の装着を忘れないようにしましょう。 - 他の仏具を梱包する時も、塗りや金箔等が施されている物は柔らかい布や綿を使うようにして下さい。
また、金物の仏具は新聞紙等で包むようにしましょう。 - 灰の入った香炉はチラシ等の紙を3、4回折りたたみ、香炉の中に敷き詰め紙片で厚みを持たせ後、ガムテープで固定しポリ袋にいれて梱包します。
又、花立・茶湯器等は、完全に水気を切って梱包するようにして下さい。
仏壇引っ越しを依頼する業者の探し方
コンパクトな仏壇の場合を除いて、輸送は仏壇専門の引っ越し業者に依頼するのが安心です。専門業者がよくわからない場合は仏壇の販売店や菩提寺などに相談するのも良いかと思います。
専門業者や販売店は仏壇の扱いに慣れているので、安心して依頼できます。 一般の引越し業者に仏壇の引越しを依頼すると断られることもあります。また、断られなくても、一般の引越し業者は仏壇の扱いにはあまり慣れていないこともありますので注意が必要です。
なお、引っ越し料金は通常の引っ越し同様に距離が大きく影響しますが、それだけでなく仏壇の大きさや種類によっても金額が変わってきます。
特に、大きな仏壇で特に金仏壇は料金が高めに設定されていることが多いです。
炉扇居士