もくじ
戒名(浄土真宗では法名、日蓮宗では法号) とは
本来、戒名とは、生前に仏弟子として戒律を守り修行する者に授けられるものですが、現在では、亡くなった方の成仏を願い戒名を付けるのが一般的になっています。
又、戒名は菩提寺に付けていただくものですが、生前に宗派に多大な功績のあった方や莫大な寄付を行なう等の行いがあった場合、稀に本山より特別に戒名を授けられる事もあるようです。
戒名の種類と解説
戒名にはいくつかの種類があり、それぞれに意味があります。
1・〇〇院殿○○大居士(女性の場合は清大姉)
〇〇院殿○○大居士(女性の場合は清大姉)は院殿号といい、昔でいえば上級貴族、将軍、大名その奥方などに付けられるものです。
2・〇〇院〇〇居士(女性の場合は大姉)
〇〇院〇〇居士(女性の場合は大姉)は現在付けられている一般的には最高位の戒名とされています。
3・〇〇信士(女性の場合は信女)
〇〇信士(女性の場合は信女)は、一般的な戒名として付けられます。
4・〇〇童子(女性の場合は童女)
〇〇童子(女性の場合は童女)は、4才以上14才までに亡くなられた方に付けられる戒名です。
5・〇〇孩子(女性の場合は孩女)
〇〇孩子(女性の場合は孩女)は2才、3才までに亡くなられた方に付けられる戒名です。
6・〇〇嬰子(女性の場合は嬰女)
〇〇嬰子(女性の場合は嬰女)は、1才で亡くなられた方に付けられる戒名です。
7・〇〇水子
〇〇水子は、流産、死産の際に付けられる戒名です。
このように、通常は菩提寺の住職により生前の人柄や、趣味、職業などを勘案して戒名を付けますが、お寺への貢献度、信仰心の深さなどが戒名のランクに影響するともいわれます。
近年では、故人の遺志により戒名を付けず俗名のまま葬儀を行なう方もおられますが、仏式ではない友人葬のような形で葬儀を行なうのであれば差支えはありません。
戒名料の目安、お布施との違いは?
お寺によっては戒名料をランク別に定めている場合もあります。
また、「あくまでもお布施ですからお気持で」と答えられる事もあり、判断が付き兼ねるということも耳にします。
そこで一定の目安となる金額を表示しておきますので参考にしてください。
- 院居士、大姉 50~100万円
- 居士、大姉 20~30万円
- 信士、信女 10~15万円
注意が必要なポイント
下限、上限という表し方をしていますが、ここで大事なことは葬儀社に支払う金額とお寺へのお布施のバランスを取るという事です。
すなわち、お寺へのお布施は(戒名、通夜、葬儀法要の読経)とありますが、それぞれにお布施が必要だと理解しておきましょう。
また、白木位牌といって通夜、葬儀では白木の位牌を使用しますが、葬儀が終わった後も四十九日の中陰が明ける迄の間は、自宅の祭壇に安置をするようにします。
中陰が過ぎれば、本位牌を仏壇に安置し、白木位牌は菩提寺に納めお焚き上げをしていただくようにすることも知っておいて頂きたいところです。
炉扇居士