最近の葬儀では亡くなった日の夜に通夜、あくる日に葬儀、告別式となりますが、死亡時間が夕方以降の場合には当日の夜を仮通夜として、明くる日の夜に本通夜を行なう段取りとなります。
駐車場や部屋の広さ等の問題から、設備の整った葬儀社の施設を利用することが多いのですが、遺族の想いにより通夜だけは慣れ親しんだ自宅で行ないたいという事もあります。 その場合には先ず、遺体を安置する部屋を決めなければなりません。
またその際には、注意すべきことがありますのでしっかりと押さえておきましょう。
- 仏間があれば通夜にふさわしくない調度品などをかたずけ安置を済ませる。
- 神棚がある場合には神棚正面を覆い隠すように半紙を掛けます。(これを神棚封じといい49日間中陰が明けるまで続けるようにします。)
- 葬儀が終わるまでは供物、水、灯明も控えるようにします。
- お寺や遺族の控室を準備します。
- 自宅が狭ければご近所に控室の提供をお願いする事もあります。
- 玄関先に喪中札、家の近くに道案内の表示を出します。
- 浄土真宗ではお寺は、仏壇がある場合には中陰の期間中であっても遺骨、遺影を安置した祭壇ではなく仏壇に向かってお勤めをされます。
お寺や葬儀社との打ち合わせ 通夜の進行や席次のまとめ
・お寺との打ち合わせについて
喪主、遺族は服装を整えお寺をお迎えし、故人の戒名、通夜の出席人数、通夜ぶるまいに出席されるかどうか、明日の葬儀のおおよその内容、葬儀社、担当者氏名等の話しをしておけば十分です。
・葬儀社との打ち合わせについて
担当者の説明を受けながら落ち着いて進めて下さい。
- 請求額が喪主の希望する内容をすべて含んだ納得のいくものであるか。
- ある程度定めた金額でどこまでの内容が可能か。
葬儀社には葬儀の規模に応じて何パターンかの内容が用意されていますのでそれらを参考に決定するようにしましょう。
また会葬礼状や精進料理などは多少人数が増えても対応できるように、ある程度の余裕をもって準備をしておくようにします。
・通夜の席次について
祭壇の焼香台の前にお寺が着席されます。その右後ろに喪主、遺族、親族と座るようにします。また、左後ろに世話人、友人、知人が座り、一般の参列者は、随時、座っていただくようになります。
・通夜の進行について
お寺の読経が始まり焼香を促す言葉を受け、喪主より焼香します。
次に遺族、親族と前に進み出て焼香しますが、人数が多い場合、焼香盆に香炉を乗せ、回し焼香にする場合もあります。
焼香が終われば、お寺からの法話の後、喪主より参列者に対して御礼の挨拶があり通夜ぶるまいが行なわれます。
現在では、19:00~22:00ぐらいまでの半通夜が一般的になりましたが、故人に対して最後の別れの夜ですから遺族、親族はせめて一晩は香を絶やす事なく故人を偲んでいただきたいと思います。