仏壇は子孫に代々引き継ぎ、祖先を供養していくものだということはお伝えした通りですが、引き継ぐべき親族がいない場合はどのようにすべきなのでしょうか?
幸いわしには引き継ぎ手がおったが、仏壇は他の家具のように粗大ごみとして処分するわけにはいかんじゃろうし……。
引継ぐべき親族のいない仏壇の対処法
自分の子供がいない、あるいは引き継いでくれる子孫がいないという場合、仏壇はどのように継承していくべきなのでしょうか?
先祖を辿る
考えてみて下さい、貴方は木の叉(また)から生まれてきたわけではありません。
父母、祖父母、曽祖父母など、多数のご先祖がおられます。
そこにつながる親戚に必ず辿り着くはずです。
親戚に辿り着くことが出来れば、貴方の一族の菩提寺を探すことは可能なのです。
そして、菩提寺が分かれば、仏壇仕舞い、仏壇の本尊、位牌のお性根抜きをお願いし仏壇はお炊き上げ処分し、さらに永大供養をお寺にお願いする。といったことが可能になります。
実際には、お札やお守りなどはお寺でお炊き上げすることが多いのですが、仏壇のような大型のものの焼却処分については、仏壇店や遺品整理業者等にお願いする場合が見受けられます。
ご自身の死後に仏壇を処分してほしいという場合、お性根抜きを終えた仏壇の焼却処分について、仏壇店や遺品整理業者等に生前予約をしておくことをオススメします。
近くの同じ宗派の寺院にお願いする
親戚に辿り着かず、一族の菩提寺が分からなかった場合は、あなた自身で近くの同じ宗派の寺院に仏壇のお性根抜き、自身とご先祖の永代供養をお願いする。
参考までにお性根抜き、永代供養について、お寺へのお布施は50~100万円は必要となります。
知人に譲る
もし全く親族がいないときは、特に親しい知人に譲ることも一つの方法です。但し、知人の方に仏様、位牌の供養をお願いすという意味ではありません。
ここでも、お寺にお性根抜き・開眼供養をお願いする必要があります。それらが終わったのち、知人の方に再利用して頂いてください。
知人のお宅の仏壇として再利用して頂くという意味です。
まとめ
一族の菩提寺を探すことが大事なんです。
みなさん、是非とも手を尽くしてみましょう。
代々受け継いだ大切な仏壇やご先祖の供養です。
しっかりと考え、あなた自身とご先祖の永代にわたる供養をお寺に行っていただければ、大きな安心を得られることは間違いありません。
著者:炉扇居士