あれほど綺麗好きだったのに最近家が散らかっている、それはもしかしたら「認知症」のサインの可能性かも。
日本は超高齢化社会に突入しており65歳以上が3割以上の時代です。高齢でも元気に暮らしている人が多い中、気が付かないうちに認知症が進んでいることも。
認知症の影響で記憶力と判断力が衰えると片付けができなくなることもあります。片付けられなくなった場合の対処法を一緒に考えていきましょう。
もくじ
片付けができなくなった!高齢が原因?
綺麗好きの人が片付けられなくなった場合、もしかしたら高齢による認知症が原因かもしれません。もともと片付けられない人や片付けできない人は注意欠陥など病気の可能性が高いのですが、高齢になってから急にそうした行動が出た場合、認知症の影響の可能性も。
ゴミの片付けができないとなるとストレスがたまるだけではなくうつ病につながることもあります。自分では気が付かないうちにゴミ屋敷になるなんてことも。ゴミ屋敷になると手が付けられず、また生ものなどから腐敗匂が漂うことがあります。そうなると近隣トラブルは必須でその他の対応も検討しなければなりません。
夫婦2人のみという世帯も多いかと思います。両親はいつまでも健康でいるものだと思ったら大間違い。誰しも老いは訪れるのです。
掃除について異変を感じたら認知症を疑ってみましょう。誰しも「認知症なのでは?」と言われたら「自分は違う」と否定したくなるものです。病院へ行くことを拒否するケースも少なくありません。
掃除も大事ですし、認知症対策も必須です。そのためにも高齢の家族が掃除ができない症状になったらすぐに医師に相談しましょう。まずは認知症であるかどうかを確認する必要があります。
自分の親が認知症になるなんて想像しただけでとても悲しいこと。できれば知らないでいたいといった人もいるかもしれません。
幸い認知症は進行を食い止める薬があります。認知症と診断された人の多くはこうした薬を服用して認知症と戦っているケースも。
片付けとともにこちらについても前向きに取り組みたいところです。
片付けと認知症の関係性
片付けと認知症は深い関わりがあります。認知症になると記憶力と判断力が衰えものを置く場所を忘れたり、必要なものと不用品の区別がつかなくなることも。
現在認知症患者は460万人前後と言われており今後さらに増えることが予想されます。誰しもがいつ認知症になるかわかりません。思い出のあるものは捨てるのに勇気がいりますが生前整理を検討している人は早めに実行しましょう。
片付けの基本は置き場所を決めて元の位置に戻すという行為です。そして不要なものは処分する、こうした当たり前の行為が認知症になると判断できにくくなるのも特徴の1つ。
まず第一にものを置く場所を忘れてしまう記憶力の低下が原因です。
記憶力の低下の影響で長年同じ場所に置いているものであっても置き場を忘れたり、どうしていいかわからなくなってしまうことも。
第二に不用なものかどうかの判断ができなくなってしまいます。
これは判断力低下の影響で不用品の判断がうまく働かないことも。さらに認知症が進むとものを散らかす行為に至ってしまうケースもあります。よくあるのが「財布がなくなった!」と騒ぐケース。高齢の方に多くみられますが、これは認知症の始まりのサインです。
1度目は「ちょっと勘違いしたのだろう」と思うかもしれませんが、2度目に同じことがあったら認知症を疑った方がいいでしょう。財布がないとあせって家中を探しまくった結果、ものを出しっぱなしにしたりと散乱した状態。これはあきらかな認知症の症状です。
また買ったものを忘れて同じものを何度も買うのも認知症でありこれが原因で家が散らかるケースも。こうしたちょっとしたことの積み重ねが家が散らかる原因になります。
人間の肉体構造上、老化すると記憶力低下は避けることができない課題です。低下した記憶力を防ぐためにメモを取ったりコルクボードに記載するなど対処方法も検討が必要。ただしこれは正常な脳の働きの人の話であり、認知症の人は記憶力と判断力が著しく低下したり下降するのでこうしたことで解決することは不可能です。
認知症の人が片付けをしたが場合、本人はきちんと片付けているつもりでも実は片付いていないケースが多々あることも。明らかに散らかっているのに散らかっていることに気が付かないケースもあります。
特に物を盗まれた、隠されたの騒ぎは認知症の典型例。その他高齢の両親に服装や髪型、日々のことで異変を感じたら認知症の診察を受けた方が良いでしょう。
いずれにしても片付けを検討する必要があります。片付けはあと伸ばしにすればするほど大変なことになるケースがほとんど。お手上げになる前に対策を練る必要があります。女性は特に大事なものも多いと思うので整理業者など整理専門業者のサービスを活用して終活するのもおすすめです。
必要なものは最低限残す。不要、あるいはあまり必要ではないというものは思い切って捨てる。これこそとても大事なことなのです。捨てるには勇気が必要。捨てるためも業者の手を借りるといった方法もおすすめ。
片付けられない高齢者の対応法
片付けられない高齢者の対応法ですがいち早く特殊清掃を実施し専門業者に依頼するのがおすすめです。そしていち早く病院へ行きましょう。
最近は物忘れ外来など専門の機関を設置しているところもあります。その他精神科や神経内科などで検査を受けることができるので診察を受けることが先決。内科などに通院している人は状況を説明して紹介状をかいてもらえば大きい病院で診察を受けることができます。
認知症は残念ながら回復することはありません。薬の服用で進行を遅らせることができるので早めの診察が重要です。
場合によっては要介護の認定を受けることになります。ヘルパーへの依頼も含めて検討する必要が出てくるかもしれません。片付けもヘルパーへ依頼するのも1つの手段です。
認知症になっても大事なものは覚えていることも多く、また執着しているものがあることもあります。このケースでは処分が最大の課題。強硬手段のように映りますが解決策は片付けをすること、そして散らかさないよう工夫することです。
実施された家族は精神的ショックを受ける可能性も高いですが、ここは心を鬼にして依頼主が毅然と行うことが大事。認知症は強迫性貯蔵症や注意力散漫、統合失調症、拒絶反応、機能不全、妄想、動性障害などあらゆる症状を引き起こす可能性があり能が正常に働いていない状態です。だからこそ強硬することが大事なポイント。行動あるのみです。
業者へ頼む費用準備が難しい、あるいは他人を家に入れるのを嫌がるといったケースも少なくありません。その場合身内で掃除を決行するのもおすすめです。身内が掃除を決行するとなると本音で言い合いになること。家族であっても必要なものと不要なものの基準は異なります。認知症の疑いがある相手の言い分をうかがっていてはいつまでたっても片付けは進行しません。
認知症の患者は引っ越しをしたり何か身の回りで変わったことがあるととたんに認知症が進むケースもあります。そうしたことも踏まえて急激な変化は避けた方が良い場合も考慮しましょう。
認知症になって心に長くとどまるのは感情です。しかも残念ながら不の感情が残りやすいというデータの存在も。「勝手に処分された」「必要なものが盗まれた」と思うケースもあります。そうしたトラブルは親子間でも十分ありえるもの。
人間だれしも喜ばれることはやりやすいですが相手に嫌な思いをさせることや残酷なことはしたくないものです。まして大事な身内であればなおさらのこと。どんなに大事な身内でも認知症だと脳が正常に活動していない状態ですし、心無い言葉も言われる覚悟も必要です。時に残酷なことをなげかけられることも。
自分たちは片付けをしたい、親が住みやすい家にしたいと思って片付けをしても親からひどいことを言われたというケースも実在します。片付けは何気ないことのように感じるかもしれませんが身近な問題でけっこう重要なものでもあります。
高齢の親が片付けられなくなったときがきたら・・・、自分がどんなことをしてもきれいにすると心に決めて行動に移すしかありません。つらいかもしれませんが生きている以上片付けは必要なものであり、不可欠でもあります。費用が必要になるケースもあると思いますが「やるべきこと」の1つとしてすみやかに取り組みましょう。
プロへの依頼
認知症による散らかり問題はプロへの依頼がおすすめ。生前整理を兼ねて必要最小限のものだけ残して部屋もリフレッシュしたいところです。物の区分けは大きな課題の1つ。プロに相談して安心して取り組むことで家主も納得度が高まります。認知症は治療で進行を遅れらせることもできるので治療に励みながら、プロの力を借りて片付け問題に取り組みのもプラス効果。
具体的な業者としては不用品回収業者や清掃会社などです。これらの業者に相談してみましょう。散らかった部屋を綺麗に掃除してくれます。
自分たちで掃除してみたけどどうしても雑然としている、もう手が付けられないほどひどい状態といった場合、すみやかにプロの力を借りた方が手っ取り早いです。プロだからできる素晴らしいサービスはぜひとも利用したいところ。
片付けの最中ですが認知症の家族は外に連れ出した方が掃除がスムーズに進みます。外出している合間に掃除してしまうのも1つの手段。
掃除についてもそうですがゴミ捨ても大きな課題です。ごみの種別についても何かと面倒。業者にゴミ捨てを依頼すると数万円はかかる計算に。それなら掃除業者に頼んでしまった方がすみやかにゴミが片付けられるというのは納得のいく話です。
ゴミ捨てですが直接清掃工場に持ち込めば安く処分してもらうことが可能な場合。自治体によりますが車1台分1000円でゴミを処分してくれるところもあります。自分で掃除する、あるいはごみ処理をしなければならない場合、こうした方法があることも覚えておくと便利です。
業者についてはいくつかありますが不用品の処分を考えると不用品回収業者がおすすめで。不用品回収業者だと不用品処分もしてくれるので別途業者の手配をしなくて済みますし、料金が安くなることもあります。うまく行けば買取の対象となり収益になることも。不用品回収業者は片付けや引っ越しの際に上手に利用したい業者です。
下取り査定もありとても便利なのでぜひ1度やってみるといいでしょう。下取り査定では買取費用、負担費用を出してくれます。想像以上に費用負担がなかったり、中にはプラス収益になることも。
見積書については必ず出してもらうようにしましょう。残念ながら悪意のある業者も存在します。そうした業者だと割高な価格を後に請求されることもあるので要注意。
片付け=生前整理についてはとても重要です。自分が行わないと残された人が行わなくてはなりません。葬儀の後、住宅引き払いなどがある場合、すみやかに処分しなくてはならずさらに費用負担もかかります。
困るものの例として「日本人形」などです。こうしたものは供養なども必要と言われており処分の際、手間がかかる可能性も。そのまま処分することももちろんできますが、その辺もどうするか事前に書き残しをしておいたり、あらかじめ処分してしまうのが良いでしょう。
物はなかなか捨てられないものです。自分にとって思い入れがあるものは特に捨てられないもの。またに親の大事なものとなれば躊躇する気持ちが生まれるのは当然です。
しかしあの世へ行く際は何1つ持っていくことはできません。どんなにお金持ちでも不可能なので身の回りのものはなるべく処分して金銭に代えることができるなら、早めに行動しましょう。その方が残された遺族も大変助かります。
まとめ
超高齢化社会に突入した日本では認知症は避けられないテーマの1つです。認知症を食い止める薬が開発され、進行を遅らせることは可能ですが老いは進む一方で改善することは不可能な課題。
認知症の初期に片付けられなくなる現象も報告されており一見しっかりしている人ももしかしたら認知症の始まりのサインということもあります。
認知症ではなく片付けられない場合、ADHDなど病気の可能性もありますが高齢で急に片付けられなくなった場合は病気ではなく認知症の疑いが大。病院で診断してもらうことをおすすめします。
自分が認知症だなんて、自分の親が認知症になるとは・・・と最初はショックを受けるかもしれません。しかし老いは誰にも訪れます。遅かれ早かれ。
片付けられない現実に直面したら対処方法を考えましょう。それしか方法はありません。そしてプロに依頼する、あるいは自分たちで行うなど費用と時間を見て相談しましょう。
最近は核家族化が進み、1人で抱え込むケースが増えています。1人で抱え込むと介護も含め限界が訪れる日が来るかもしれません。ヘルパーに頼ったり業者に頼るなどして負担を減らしましょう。健康第一です。もちろん片付けも大事ですが。
高齢の方が急に片付けられなくなったときは認知症かも?ということも含めて、すみやかに対処してください。みなさんにとって良い解決方法がみつかることを願っています。