戸籍に氏名のフリガナが記載される制度が始まり、自治体から通知が届く家庭が増えています。
若い世代ならオンラインで確認しやすい手続きでも、高齢の親にとっては「通知が本物か分からない」「間違っていたらどうするのか」「放置してよいのか」と不安になりやすいものです。
この記事では、戸籍のフリガナ確認を終活の一部として考え、親子で確認したいこと、詐欺に注意したい点、終活ノートへ残す情報を整理します。
戸籍のフリガナ記載とは
戸籍に氏名のフリガナを記載する制度は、改正戸籍法により始まった手続きです。
法務省は、令和7年5月26日から戸籍に氏名のフリガナが記載される制度が始まったこと、通知されたフリガナが正しい場合は原則として届出をしなくてもよいことなどを案内しています。
戸籍は、相続、年金、保険、金融機関、各種公的手続きで使われる重要な情報です。フリガナの確認は、単なる役所の手続きではなく、家族が将来困らないための終活にもつながります。
高齢の親と一緒に確認したいこと
通知が届いたら、次の順番で確認しましょう。
氏名の読み方が合っているか
まず、通知に記載された氏名のフリガナが、本人が普段使っている読み方と合っているかを確認します。
特に、読み方が複数ある漢字、旧字体、結婚や養子縁組で氏が変わった人、仕事や日常で通称的な読み方を使っている人は注意が必要です。
本籍地の自治体からの通知か
戸籍の手続きは、本籍地の市区町村が関係します。現在住んでいる住所と本籍地が違う場合、見慣れない自治体名から通知が届くことがあります。
親が「知らない市から来たから捨てた」と判断しないよう、本籍地がどこかを家族で確認しておきましょう。
届出が必要なケースか
通知されたフリガナが正しい場合は、原則として届出をしなくてもよいと案内されています。
一方で、通知されたフリガナが違う場合は、届出が必要になります。届出方法や期限は、法務省や自治体の公式情報で確認しましょう。
高齢の親が通知を受け取った場合は、「合っているなら何もしなくてよいことが多い」「違う場合は確認が必要」と分けて説明すると混乱を減らせます。
終活で戸籍フリガナを確認する意味
終活では、財産や葬儀の希望だけでなく、本人確認に使われる基本情報を整えておくことも大切です。
戸籍のフリガナを確認しておくと、次のような場面で家族が動きやすくなります。
- 相続手続きで戸籍を集める
- 金融機関や保険会社へ手続きする
- 年金や公的手続きの書類を確認する
- 実家や不動産の名義を確認する
- 親族関係を整理する
- 終活ノートに本人情報を記録する
相続や死後の手続きでは、戸籍、住民票、本人確認書類、金融機関情報などを照合する場面があります。読み方の違いがすぐにトラブルになるとは限りませんが、情報が整理されているほど家族の確認負担は減ります。
終活ノートの基本項目は、以下の記事でも整理しています。
詐欺や便乗トラブルに注意する
新しい制度や通知が話題になると、それに便乗した詐欺や不審な連絡が出ることがあります。
高齢の親には、次の点を伝えておきましょう。
- フリガナ確認を理由に、暗証番号や口座番号を教えない
- 役所を名乗る電話で、急いで振り込まない
- 不審なSMSやメールのリンクを開かない
- 通知に不安がある場合は、自治体の公式サイトや代表番号から確認する
- 家族に見せてから対応する
スマホに届く偽SMSやフィッシング対策は、以下の記事も参考になります。
家族で確認するチェックリスト
通知が届いたら、次の項目を一緒に確認します。
- 通知は本籍地の市区町村から届いているか
- 本人の氏名フリガナに誤りがないか
- 家族全員分の通知を確認したか
- 誤りがある場合の届出方法を公式情報で確認したか
- マイナポータルや郵送など、本人に合う手続き方法を選べるか
- 不審な電話、SMS、訪問がないか
- 終活ノートに本籍地、戸籍関係のメモを残したか
本籍地が分からない場合は、住民票の写しで本籍地を確認できる場合があります。取得方法は自治体によって異なるため、市区町村窓口で確認しましょう。
終活ノートに残したい情報
戸籍フリガナの確認をきっかけに、終活ノートへ次の情報を残しておくと、将来の手続きが進めやすくなります。
- 本籍地
- 戸籍筆頭者
- 現在の住所
- 旧姓や改姓歴
- 相続手続きで連絡してほしい家族
- 重要書類の保管場所
- マイナンバーカードの有無
ただし、マイナンバーや暗証番号そのものを不用意に書くのは避けましょう。終活ノートには「保管場所」「誰に相談するか」を残し、重要情報の管理は慎重に行います。
よくある質問
通知されたフリガナが正しければ何もしなくてよいですか?
法務省は、通知されたフリガナが正しい場合は届出をしなくてもよいと案内しています。ただし、通知内容や家族の状況に不安がある場合は、本籍地の市区町村へ確認しましょう。
親が通知をなくした場合はどうすればよいですか?
本籍地の市区町村へ相談します。電話する場合は、通知に書かれた番号だけに頼らず、自治体公式サイトの代表番号から確認すると安全です。
終活と関係ありますか?
関係があります。戸籍は相続や公的手続きで使われるため、本人情報を整理しておくことは家族の負担を減らす終活になります。
まとめ
戸籍のフリガナ確認は、制度対応であると同時に、家族の基本情報を整理する機会です。
- 通知が届いたら、氏名の読み方と本籍地を確認する
- 正しい場合は原則として届出不要、誤りがある場合は公式情報で届出方法を確認する
- 不審な電話、SMS、振込要求には注意する
- 本籍地や重要書類の保管場所を終活ノートに残す
高齢の親が一人で判断しにくい手続きほど、家族が一緒に確認するだけで安心につながります。
関連記事
公的手続きと終活を整理する方は、以下の記事もあわせて確認してください。


