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離檀料はいくらかかる?相場を知れば損しない!

離檀料はいくらかかる?相場を知れば損しない!

墓じまいをする人は、離檀料(りだんりょう)についてどの程度知っているでしょうか。というのも、離檀料の仕組みや相場を知っておくだけで支払う金額が全く変わってくるのです。

逆に、お寺側の言いなりで離檀料を支払ってしまうと高額に気付かないことに繋がります。

老婆
老婆
離檀料は何のために支払うんだい?
ヒツジさん
ヒツジさん
そうですよね。確かに聞きなれない言葉で、いくら払って良いのかもわからないのも事実です。だからこそ、離檀料を知っておかなければなりませんよ。

墓じまいと離檀の違いや、離檀の意味を知ることは離檀料を支払う上でとても重要となってきます。離檀料を支払った後で後悔しないためにも、しっかりと理解する必要があるのです。

今回は、そんな離檀にかかる離檀料の相場や仕組みを紹介していきます。また、離檀をする上での注意点もありますので墓じまいをする前に必ず見ておきましょう。

墓じまいと離檀の違い

墓じまいと離檀の違い

離檀料の相場を知ることは、支払ったお金が妥当な金額なのかを判断するため重要です。その前に、離檀と墓じまいを同じものと思っている人もいます。そのため、まずは、離檀と墓じまいの違いを理解してお金の流れを把握しましょう。

老婆
老婆
離檀?墓じまい?どっちもよくわかんないよ
ヒツジさん
ヒツジさん
そうですよね。普段聞きなれない言葉なだけに、1つ1つの意味を知らないまま手続きをしてしまうこともあります。だから、墓じまいと離檀の意味を知って、お金がどの程度必要なのかを理解することが大切です。

墓じまいと離檀の決定的な違いは、お金の支払義務の有無です。まず、墓じまいは、遺骨を寺から他の場所に移すことを指します。墓じまいをするためには、業者へ作業代や輸送代などさまざまな注文を行うため必ず料金がかかってくるのです。

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自分で全てを行う人もいますが、法律に関わる作業なので手続きなどの不備を考えると業者に依頼する人が多い傾向にあります。また、お墓を移動するためには引越し先を決める必要があるのです。

引越し先も業者に依頼すれば、最適な場所を探してくれるので手間や時間を省けるのもメリットでしょう。

一方、離檀は、今まで遺骨を置かせてもらったお寺を離れることを指します。そのため、実際の作業は墓じまいに入るので、法律では離檀料を支払う義務はないのです。また、離檀料はお寺側の言い値となるため、必ず支払わなければならないと感じる人も多い傾向があります。

原則、法律だけで言えば離檀料を支払う必要はありませんが、一般的にはお寺にお世話になったこともあり感謝の気持ちをこめたお布施と形で支払うことになっているのです。また、離檀料はお布施となるため、お寺側が金額を提示しないケースもあります。

つまり、離檀料の金額を自分で決める必要があるのですが、どのくらい包めばよいのかわからない人が多いのも事実です。そのため、離檀料の相場を知ることで、円満に離檀できるように適正な金額を理解することが大切となってきます。

では、具体的な離檀料の相場はどのくらいなのでしょうか。

離檀料の相場は?

離檀料の相場は?

離檀料の相場は、離檀をする前に必ず把握しておきましょう。離檀料が少ないとお寺側とトラブルになる可能性もあります。また、高額請求をしてくるお寺もあるのでお布施にいくら包めば良いか事前に理解しておきましょう。

老婆
老婆
離檀料は言われたまま支払えばいいんじゃないの?
ヒツジさん
ヒツジさん
中には、不当な金額を請求してくることもありますよ。必ず、相場を知って適正価格なのかを判断しなければ損をしますよ。

一般的な離檀料の相場は、3万円~15万円といわれています。

3万円~15万円と幅が広いのには、年収によって個人差があるからです。基本的に、法要などをお寺で行ったことがある人は、法要の1回分を目安とするのが妥当な金額となります。

ただし、この相場はあくまで目安で、中には離檀料を受け取らないお寺もあるのです。逆に100万円~1000万円の高額請求をしてくるお寺もあります。

なぜ、ここまで離檀料に差が出るのかは、お寺の経営状況によるものです。年々、お墓離れが進み、お寺を離れる人が多くなればお寺の収入は減ってしまいますよね。そうなると、お寺を維持するもの大変となるので、離檀料で賄おうとする人もいるのです。

ただ、先ほども紹介しましたが、離檀料に支払義務はありません。あまりにも、高額の場合は話合いを行いましょう。

次に、離檀料が発生するお布施の種類を理解し、離檀料の内訳を知っておくことも必要です。

出骨

出骨はお墓から遺骨を出すことに対するお布施です。このときのお布施代が約2万円とされています。宗派によって異なりますが、2万円前後だとおぼえておきましょう。

魂抜き

魂抜きは、お墓を解体する前に行う儀式のようなものです。この魂抜きに対してのお布施が約3万円かかります。出骨と同様魂抜きも宗派によって呼び方や金額が異なりますが、だいたい同じです。

出骨と魂抜きが合計5万円前後かかるとおぼえておくことが必要です。そして、離檀に対するお布施が3~15万円なので、合計で総合的な離檀料は20万円~30万円が相場となります。

いきなり30万円かかるといわれるよりも、内訳を知ることで支払う側も納得しやすくなるでしょう。離檀料を巡るトラブルの多くは、全体の相場を知らなかったために発生することもあるのです。

できるだけ離檀料を支払う前に、離檀に包むお布施の相場理解した上で、適正金額を支払うことをおすすめします。

離檀に必要な手続きは自分でできる?簡単に済ませる方法は?

離檀に必要な手続きは自分でできる?簡単に済ませる方法は?

離檀をしたいからと考えて、勝手に1人で進めるのは危険です。離檀をするためには、親戚や親族、住職とよく話し合ってから決める必要があります。手続きの順番を間違えるとトラブルの原因になるので、まず離檀の手続き手順を理解しておきましょう。

老婆
老婆
離檀とかは、息子に任せてるよ
ヒツジさん
ヒツジさん
それではトラブルに繋がりますよ。親族や親戚は、内情を知っておかないとトラブルの原因になるかもしれませんよ。

離檀に必要な手続き

まず、親戚や親族に離檀することを相談する必要があります。中には、離檀をしない方が良いと思っている人もいるかもしれないからです。知らないまま手続きを進めてしまうと、離檀をすることで親族間に亀裂が入る可能性もあります。

そのため、時間をかけて話し合い離檀の有無を決めるようにしましょう。

次に、離檀が親族間で決定したら遺骨のある寺へ離檀への相談をします。住職には、手続きの依頼ではなく、「離檀の相談」をするように心がけましょう。間違っても、離檀するから手続きします!と言わないように注意が必要です。

親族の話し合い同様、しっかりと時間をかけて離檀料を含め話し合いを行っていきます。親族間、住職との話し合いが完了したら、遺骨の移動先や改葬手続きをします。

改装手続きで必要な書類は以下の通りです。

  • 受入証明書
  • 埋蔵証明書
  • 改葬許可申請書
  • 申請者の印鑑

上記の証明書の内、改葬許可証明書の証明印と埋蔵証明書は、お寺側が発行します。

逆を言えば、住職との話し合いこじれると書類が揃わないので離檀はできません。そのため、円滑に手続きを進めたい人は、住職と円滑に離檀の話を付けることが重要です。無事改葬の手続きが完了すると、役所から改葬許可証がもらえます。

主な離檀での手続きは以上になりますが、自分達だけで行うと時間と手間が思った以上にかかっています。また、交渉が長引く可能性やトラブルが起こりやすいのも特徴です。

そこで、手間や時間をかけずに安心して離檀を終えたい人は、代行業者に依頼しましょう。代行業者にお願いすれば、離檀や離檀料を含めた墓じまいの行政手続きをすべて代わりに行ってくれます。また、探すのが大変な遺骨の移転先の手配も可能です。

オプション料金を支払えば、海洋散骨や粉骨などを行うこともできるので、バリエーションも上がります。

主な墓じまいの代行業者は以下の通りです。

  1. ミキワの墓じまい
  2. 終活ねっとの墓じまい
  3. メモリアル石材の墓じまい
  4. イオンの墓じまい
  5. まごころ価格ドットコムの墓じまい

上記5つの代行業者では、全国対応しているので自分に合ったプランや金額を探すことができます。また、見積もりも数社で取ることもできるので、上記の業者を参考に依頼先を探すとスムーズです。

離檀料を決める注意点

離檀料を決める注意点

離檀料を巡るトラブルは、後を絶ちません。それほど、お寺を離れる人が多くなってきているということです。お寺の住職もお寺の存続を守る意味で、仕方なく離檀料を請求する人もいます。

すべての人は、悪徳で高額請求をするわけではないことを理解しておきましょう。その上で、高額請求をされた場合の注意点や対処方法をしっておけば安心です。

老婆
老婆
高額な請求をされても、そんなにお金はないよ
ヒツジさん
ヒツジさん
高額請求を自分1人で解決するのは難しいんですよね。だから、離檀料を巡るトラブルに合わないための注意点をしっかりと理解しておきましょう。

高額請求された場合

まず、離檀料で高額請求された場合は、自分1人で対処しないように心がけましょう。親戚や親族に助けを求めても良いですが、最も解決しやすいのは、行政書士、司法書士、弁護士などのお金に関する専門家に依頼することです。

そもそも、離檀料は法律上で支払義務のない行為なので、専門家が立ち会えば無料になるケースもあります。それだけ、専門家は助けになる存在なのです。住職の中には、高額請求に応じなければ離檀を認めない人もいるほどシビアな問題でもあります。

言葉に負けて、一度離檀料を支払ってしまうと返ってくることが難しいので注意が必要です。トラブルを起こさず、円満に離檀を成功させたい人は最初から専門家に立ち会ってもらい手続きを行うことをおすすめします。

お寺と交渉がうまくいかないとき

離檀料を巡った交渉がうまくいかないときは、石材店、代行サービスなどの仲介業者に依頼するのもおすすめです。石材店は、お寺の住職と深い関わりがある場合が多くお寺側の心情も分かった上で仲介に入ってもらえます。

そのため、知らない人が仲介に入るよりも円満に離檀料を決めることも可能になります。次に、代行サービスに依頼すれば、離檀料と作業代を含めて住職と話しを行ってくれるのです。仲介業者は、多くのお寺で作業を行っているため相場などに詳しいのでお互いに納得のいく金額を提示してくれます。

また、宗派の本山に相談するのもおすすめです。というのも、宗派ごとにある本山では離檀料を取らない決まりとなっています。

そのため、離檀料の話合いが付かないケースだと、本山に相談した方が解決は早くなります。ただし、行うのか本山からお寺への指導なので最終決定はお寺なのは理解しておきましょう。

離檀するときは丁寧にする

離檀するときは、トラブルを避けるためにもお寺側の立場になって事前に知らせておく必要があります。例えば、住職に相談しないまま電話で離檀の依頼をする場合、住職が怒ってしまうことがあるのです。

特に住職と長い間付き合いのあった人なら、裏切られた気持ちになるのも分かるのではないでしょうか。そのため、電話では、離檀について話し合いたいとアポを取る程度にすることが大切です。

しっかりとした理由があれば、住職も納得してくれるので電話で一方的に決めないように注意しましょう。

また、亡くなった直後に離檀を持ちかけるのも得策とはいえません。やはり、お寺との関係が何世代にも渡っている場合は気分を悪くさせてしまうからです。まずは、現状や亡くなった人の意思を住職に説明し、何カ月後に離檀をしたいと話を持ち掛けましょう。

すぐに、済ませたい人もいますが、全面的に自分の意見を主張するだけでは話は成立しません。離檀料の金額も変わってくるので、慎重に住職と円満に離檀できる段取りを取っていくことが大切です。

離檀料の相場と対処法を知り、円満に離檀を済ませよう!

離檀料の相場と対処法を知り、円満に離檀を済ませよう!

離檀をする際は、高額の離檀料を支払わないように相場を理解しておくと安心です。また、高額請求された場合は専門家や本山、代行サービスを利用して回避すると良いでしょう。

最初から、トラブルに合いたくない人は代行サービスがおすすめです。行政書士や弁護士よりも料金も低く、手続きから作業まですべて任せられるのも手間や時間をかけずに済みます。

離檀料のトラブルを未然に防ぐ方法を理解して、高額請求は払わなくて良いことを頭にいれておきましょう。