「法事をしないのは失礼なのか」「親族が高齢で集まれない」「費用や準備の負担を減らしたい」
四十九日、一周忌、三回忌などの法事は、故人を偲ぶ大切な機会です。一方で、高齢化、遠方の親族、家族葬の増加により、法事を簡略化したい、または行わない形を考えたいという家庭も増えています。
この記事では、法事をしない・簡略化したいときの考え方、菩提寺や親族への伝え方、終活で残しておきたい希望を整理します。
法事をしない・簡略化する家庭が増える理由
法事の形を見直す背景には、次のような事情があります。
- 親族が高齢で移動が難しい
- 子ども世代が遠方に住んでいる
- 会食や返礼品の準備が負担になる
- 菩提寺との付き合いがない
- 家族葬や直葬を選び、法要も小さくしたい
- 費用面の不安がある
法事は「必ず大人数で会食まで行うもの」と決まっているわけではありません。家族だけで行う、読経だけお願いする、墓参りだけにするなど、家庭に合う形を考えられます。
まず確認したいこと
法事をしない、または簡略化する前に、次の点を確認しましょう。
菩提寺や納骨先との関係
寺院墓地や納骨堂を利用している場合、年忌法要の考え方や案内があることがあります。
菩提寺があるなら、いきなり「法事はしません」と伝えるよりも、「家族が高齢で集まるのが難しいため、読経だけお願いできますか」「会食なしでもよいですか」と相談するほうが穏やかです。
お寺や宗教法人に関する制度面の一般情報は、文化庁の宗教法人制度のページも参考になります。ただし、法事の進め方は宗派、寺院、地域によって異なるため、具体的な進め方は菩提寺へ確認しましょう。
親族の気持ち
法事は喪主や施主だけの問題ではなく、親族の気持ちにも関わります。
特に、昔から法事を大切にしてきた家では、突然やめると「聞いていない」「故人を軽く扱っている」と受け取られることがあります。
故人本人の希望
本人が生前に「法事は家族だけでよい」「お墓参りだけで十分」と話していた場合は、その希望を親族に伝えると理解を得やすくなります。
終活ノートに書いてあれば、残された家族の迷いを減らせます。
法事を簡略化する方法
法事を完全にやめる前に、小さくする方法もあります。
家族だけで行う
親族全員を呼ばず、同居家族や近い親族だけで法要を行う方法です。
人数が少なければ、会場、会食、返礼品の準備を減らせます。
読経だけお願いする
お寺に読経をお願いし、会食や大きな案内は省く方法です。
「読経だけ」「墓前で短時間」「自宅の仏壇前で家族のみ」など、可能な形を菩提寺に相談しましょう。
命日やお彼岸にお墓参りする
年忌法要として集まるのではなく、命日、お盆、お彼岸に家族でお墓参りする形にする家庭もあります。
お彼岸やお墓参りのマナーは、以下の記事も参考になります。
法事をしない場合の伝え方
法事をしない場合は、理由を短く、責める言い方にならないように伝えます。
伝え方の例
- 高齢の親族が多いため、今後は家族だけで手を合わせる形にします
- 故人の希望により、大きな法要は行わず命日にお墓参りをします
- 遠方の親族が多いため、会食を伴う法事は控えます
- 菩提寺には読経のみお願いし、親族への案内は省略します
「面倒だからやめる」と受け取られないよう、故人を大切に思う気持ちと、現実的な事情をセットで伝えるとよいでしょう。
費用を確認するときの注意点
法事を簡略化する理由が費用である場合も、菩提寺に相談してかまいません。
お布施は地域や寺院によって考え方が異なり、一律の料金表がないこともあります。聞きにくい場合は「この地域ではどのくらい包む方が多いでしょうか」「読経だけの場合はどのように考えればよいでしょうか」と尋ねます。
終活で法事の希望を残す
本人が元気なうちに、法事への希望を家族へ伝えておくと、残された人が悩みにくくなります。
- 四十九日や一周忌を行ってほしいか
- 親族を呼ぶか、家族だけでよいか
- 会食や返礼品をどうするか
- 菩提寺に読経をお願いするか
- 命日やお彼岸にお参りしてほしいか
法事を小さくしたい希望は、家族にとっても助けになることがあります。
まとめ 法事は形よりも、家族が続けられる供養を考える
- 法事は大人数で行う形だけではない
- 菩提寺や納骨先がある場合は事前に相談する
- 親族には理由と故人への気持ちを伝える
- 読経のみ、家族のみ、墓参り中心など簡略化できる
- 終活では法事の希望を書き残しておく
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