高齢になっても、ペットとの暮らしは大きな楽しみになります。
一方で、急な入院、施設入所、災害、体力の低下、認知症などが起きたとき、ペットの世話を誰がするのかは早めに考えておく必要があります。
高齢者とペットの終活では、「最後まで飼えるか」だけでなく、「もしもの時に誰へ頼むか」を具体的に決めておくことが大切です。
この記事では、高齢者がペットと安心して暮らすために、入院・施設入所・災害時に備える終活を整理します。
高齢者とペットの終活が必要な理由
ペットは家族の一員です。散歩や世話が生活リズムになり、孤独感をやわらげてくれることもあります。
しかし、高齢者本人が急に入院したり、介護施設へ入ったりすると、ペットの世話がすぐ問題になります。家族が遠方にいる、ペットを飼えない住まいにいる、アレルギーがあるなど、すぐ引き取れないケースもあります。
早めに考えたい場面
- 急な入院や救急搬送
- 介護施設への入所
- 認知症や体力低下で世話が難しくなる
- 災害時の避難
- 飼い主が亡くなった後の引き取り
まず決めるのは一時預け先
最初に決めたいのは、急な入院や体調不良時の一時預け先です。
親族、友人、近所の人、ペットホテル、動物病院、ペットシッターなど、候補はいくつかあります。ただし、実際に引き受けてもらえるか、費用はいくらか、鍵の受け渡しをどうするかまで確認しておく必要があります。
一時預け先の確認項目
- 誰が連絡するか
- 何日まで預けられるか
- 費用を誰が支払うか
- ペットフードや薬の場所
- 鍵の保管方法
- かかりつけの動物病院
死後事務委任契約を考える場合も、ペットの扱いを具体的に決めておくことがあります。
施設入所や住み替えではペット可を確認する
高齢者向け住宅や介護施設では、ペットと一緒に暮らせるとは限りません。
住み替えを考える段階で、ペット可か、種類や頭数の制限はあるか、飼育規約はどうなっているかを確認します。
- ペット可の賃貸住宅か
- 高齢者向け住宅でペット飼育が可能か
- 介護施設入所時にペットをどうするか
- 入院が長引いた場合の預け先
- ペットにかかる費用を誰が負担するか
高齢者の住み替えや賃貸探しは、以下の記事も参考になります。
災害時のペット避難を考える
災害時は、人の避難だけでなくペットの避難も考える必要があります。
環境省は、災害時におけるペットの救護対策に関するガイドラインを公開しています。自治体や避難所によって対応は異なるため、住んでいる地域の情報を確認しましょう。
災害時に備えるもの
- ペットフード、水
- 薬、療法食
- ケージ、キャリーバッグ
- 首輪、リード、迷子札
- ワクチン、健康情報
- ペットの写真
- 避難先、預け先の連絡先
高齢者本人の防災終活も、あわせて確認しておきましょう。
ペット情報カードを作る
飼い主にもしものことがあったとき、家族や支援者がペットの世話を引き継げるよう、ペット情報カードを作ります。
書いておきたい情報
- ペットの名前、種類、年齢、性別
- 性格、苦手なこと、逃げやすい場所
- 普段の食事、量、時間
- 薬、病気、アレルギー
- かかりつけの動物病院
- 一時預け先、長期の引き取り先
- ペット用品の保管場所
ペット情報カードは、終活ノート、冷蔵庫付近、ペット用品の近くなど、家族が見つけやすい場所に置きます。
費用と預け先を家族で話す
ペットを預ける、治療する、引き取ってもらうには費用がかかります。
「誰かが何とかしてくれるだろう」と曖昧にしておくと、残された家族が困ります。預け先だけでなく、当面の費用をどうするかも話し合っておきましょう。
- ペットホテルやシッターの費用
- 動物病院の治療費
- フード、トイレ用品、薬の費用
- 長期で引き取る人への費用負担
- 亡くなった後の火葬や供養
お金や契約を家族に頼みにくい場合は、死後事務委任契約やおひとりさま終活支援の記事も参考になります。
新しく飼う前に考えたいこと
高齢になってから新しくペットを迎える場合は、自分の年齢、体力、住まい、家族の協力、ペットの寿命を考える必要があります。
迎えること自体が悪いわけではありません。ただし、散歩や通院、災害時の避難、入院時の預け先まで具体的に考えてから判断しましょう。
- 自分の体力で世話を続けられるか
- 散歩や通院に行けるか
- 家族や支援者の協力を得られるか
- 将来の引き取り先があるか
- 費用を継続して負担できるか
よくある質問
家族がペットを引き取れない場合はどうすればよいですか?
親族以外の候補も含め、一時預け先と長期の引き取り先を分けて探します。動物病院、地域の相談先、ペットシッター、信頼できる事業者などを早めに確認しましょう。
終活ノートにペットのことを書くだけで十分ですか?
書くだけでは不十分です。実際に引き受けてくれる人へ事前に相談し、費用や連絡方法も決めておきましょう。
ペットを連れて避難所へ行けますか?
自治体や避難所によって対応が異なります。地域の防災情報を確認し、ケージ、フード、ワクチン情報などを準備しておきましょう。
まとめ ペットの終活は預け先を決めることから
高齢者とペットの終活は、ペットとの暮らしをあきらめるためのものではありません。安心して一緒に暮らすための準備です。
- 急な入院に備えて一時預け先を決める
- 施設入所や住み替えではペット可を確認する
- 災害時の避難用品と預け先を準備する
- ペット情報カードを作る
- 費用と長期の引き取り先を家族で話す
まずは、ペットの名前、病院、食事、預け先を1枚のメモにまとめるところから始めましょう。
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ペットの終活は、防災、死後事務、住み替え、おひとりさま終活、終活ノートとあわせて確認すると実用的です。


