高齢の親と話していて、「テレビの音が大きい」「何度も聞き返す」「会話に入らなくなった」と感じることはありませんか。
聞こえづらさは、本人が自覚しにくかったり、年のせいだから仕方ないと我慢してしまったりすることがあります。しかし、聞こえにくさが続くと、会話を避ける、外出が減る、受診時の説明を聞き逃すなど、暮らしの困りごとにつながります。
この記事では、高齢の親の聞こえづらさ対策として、家族が気づきたいサイン、会話の工夫、補聴器を考える前に確認すること、受診前に整理したい情報をまとめます。
聞こえづらさに家族が気づくサイン
- テレビやラジオの音量が大きくなった
- 呼びかけに気づかないことが増えた
- 聞き間違いが増えた
- 電話を嫌がるようになった
- 会話中に相づちだけで済ませる
- 外出や集まりを避ける
- 病院や役所の説明を理解できていないことがある
聞こえづらさは、単に音が小さく聞こえるだけではありません。言葉がはっきり聞き分けにくい、周囲が騒がしいと会話が分からない、片耳だけ聞こえにくいなど、困り方は人によって違います。
まず耳鼻咽喉科で相談する
聞こえにくいからといって、すぐに補聴器を買えばよいとは限りません。耳垢、耳の病気、薬、体調などが関係していることもあります。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、難聴で困っている方向けの情報を公開しています。聞こえづらさが続く場合は、耳鼻咽喉科で相談しましょう。
家族の会話でできる工夫
聞こえづらい親に対して、大声で何度も言うだけでは、本人が疲れたり、怒られているように感じたりします。
- 正面から顔を見て話す
- テレビや水道など周囲の音を減らす
- 短い文で区切って話す
- 大声ではなく、少しゆっくりはっきり話す
- 大事な予定は紙やスマホのメモでも残す
- 聞き返しても責めない
「さっき言ったでしょ」は、聞こえづらい人にはつらい言葉になりやすいです。家族側も疲れるので、口頭だけで伝えず、メモやカレンダーを使いましょう。
補聴器を考える前に確認したいこと
補聴器は、買ってすぐ何でも聞こえる道具ではありません。本人の聞こえ方に合わせた調整や慣れが必要です。
| 確認すること | 理由 |
|---|---|
| 医師に相談したか | 治療が必要な耳の病気がないか確認するため |
| 本人が困っている場面 | 家、電話、会議、テレビなどで必要な機能が違うため |
| 試聴や調整ができるか | 使いながら合わせる必要があるため |
| 電池や充電を扱えるか | 日常的な管理が続けられるか確認するため |
| 紛失時や故障時の対応 | 高価な機器なので保証や相談先が重要なため |
通信販売や広告だけで急いで購入するのではなく、耳鼻咽喉科や補聴器相談に詳しい販売店で、本人の生活に合うか確認しましょう。
聞こえづらさとスマホ・電話の工夫
聞こえづらくなると、電話が苦手になる人もいます。家族の連絡手段を見直しましょう。
- 電話だけでなく、短いメッセージも使う
- 予定はカレンダーやメモに残す
- ビデオ通話で口元や表情を見ながら話す
- スマホの着信音や通知音を本人に合う設定にする
- 緊急連絡先は紙でも残す
スマホを使う場合も、操作が複雑すぎると続きません。家族連絡、通院予定、緊急連絡先など、必要な機能に絞ると使いやすくなります。
受診前にメモしておくこと
耳鼻咽喉科を受診する前に、家族が次の情報を整理しておくと説明しやすくなります。
- いつ頃から聞こえづらいか
- 片耳か両耳か
- 耳鳴り、めまい、痛みがあるか
- 困る場面はどこか
- 仕事、地域活動、電話、テレビで困っているか
- 服薬中の薬、持病
- 補聴器の使用歴
受診時に本人が聞き逃しやすい場合は、家族が同席し、説明内容をメモに残しましょう。
終活ノートに残したい聞こえの情報
- 耳鼻咽喉科の連絡先
- 補聴器の種類、購入店、保証情報
- 電池や充電器の保管場所
- 聞き取りやすい話し方
- 電話以外の連絡方法
- 入院や施設入居時に伝えたい配慮
聞こえづらさは、入院、介護、役所手続き、災害時の情報伝達にも関係します。本人が困らないよう、周囲に伝える情報を整理しておきましょう。
よくある質問
補聴器は早く買った方がよいですか?
まずは耳鼻咽喉科で相談しましょう。聞こえづらさの原因や程度を確認したうえで、補聴器が合うか、どのような調整が必要かを考えることが大切です。
親が受診を嫌がる時はどう話せばよいですか?
「耳が悪い」と決めつけるより、「病院や電話で聞き逃しがあると困るから、一度確認しておこう」と生活上の不便に焦点を当てると話しやすくなります。
家族が大声で話せば十分ですか?
大声は聞き取りやすさにつながらないことがあります。正面から、ゆっくり、短く、周囲の音を減らして話す方が伝わりやすい場合があります。
まとめ
- 聞こえづらさは、会話、外出、受診、手続きに影響する
- テレビ音量、聞き返し、会話の減少は家族が気づきたいサイン
- 補聴器を買う前に、耳鼻咽喉科で相談する
- 家族は大声ではなく、環境と話し方を整える
- 補聴器、連絡方法、聞き取りやすい配慮を終活ノートに残す
まずは、親が「どの場面で一番聞き取りにくいか」を責めずに聞くところから始めてみましょう。
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聞こえづらさは、スマホ設定や緊急連絡、住まいの安全とも関係します。


