年回忌法要をいつまで続けるかは、宗派やお寺の考え方と、家族が続けられる形を合わせて相談しましょう。親族全員を招く集まりを小さくすることと、法要そのものを終えることは別です。まずは、移動・準備・費用のどこに負担があるかを確かめてください。
「次の七回忌は家族だけにしたい」「会食を省いて読経をお願いしたい」など、変えたい点を具体的にすると、お寺や親族にも希望を伝えやすくなります。
三十三回忌・五十回忌で必ず終わるとは限らない
年回忌法要は、一周忌・三回忌・七回忌など、亡くなった人の命日を節目に営む法要です。「年忌法要」「年回法要」とも呼ばれます。何回忌を勤め、どのような意味を持つかは、宗派や地域、お寺によって違いがあります。
たとえば、浄土真宗本願寺派の公式FAQは、法事を、亡き人を偲びながら仏法に出遇う機会とし、五十回忌で終わりとはしていません。真宗大谷派大阪教区の案内にも、五十回忌の後は五十年ごとに勤める説明があります。
このため、「三十三回忌になったから、どの家も法要を終えてよい」「五十回忌までは同じ規模で親族を呼ぶ必要がある」と一律には決められません。弔い上げという言葉を聞いた場合も、自分の家の宗派やお寺ではどう考えるかを確認しましょう。
体力や移動の事情を伝えるときに、故人を大切に思う気持ちまで否定する必要はありません。今後も読経をお願いしたいのか、集まる人数を減らしたいのか、家族の希望を分けて話してください。
参考:浄土真宗本願寺派:よくあるご質問「法事は何回忌まで?」、真宗大谷派大阪教区:法事の心得
今年は何回忌か、亡くなった年と命日を確かめる
次の相談を始める前に、故人の名前、亡くなった年月日、これまでに勤めた年忌を確認しましょう。一周忌は亡くなって満1年、三回忌は満2年です。「三回忌だから3年後」と間違えないようにしてください。
| 法要 | 亡くなってから | 節目の命日 |
|---|---|---|
| 一周忌 | 満1年 | 2021年 11月15日 |
| 三回忌 | 満2年 | 2022年 11月15日 |
| 七回忌 | 満6年 | 2026年 11月15日 |
| 十三回忌 | 満12年 | 2032年 11月15日 |
三回忌以降は、亡くなった年も1回目として数えます。表の日付は節目となる命日で、実際に集まって法要を営む日は、お寺と家族で相談して決めてください。
年回表には、宗派や地域による違いもあります。親族から「二十五回忌ではないか」と言われたときは、別の表を見て誤りと決めつけず、お願いするお寺の案内と照合しましょう。真宗大谷派大阪教区の案内では二十五回忌が挙げられています。
命日との違いや日取りの準備は、祥月命日と年忌法要の確認事項も参考になります。
参列する人・読経・会食を別々に見直す
家族の負担が増えたときは、「これまでと同じ規模で続ける」「すべてやめる」の二つだけに絞らず、変えたい部分を選んで相談しましょう。
- 移動が難しい:遠方の親族に無理な出席を求めず、家族が代表して参列する形や、法要の場所をお寺へ相談する。
- 長時間の集まりが難しい:読経を中心にし、会食を行わない形を相談する。座り続けることが難しい人には、椅子などの利用も確認する。
- 準備が一人に集中している:寺院への連絡、親族への案内、会場の手配、支払いの担当を分担する。
- 費用の見通しが立たない:寺院へ納めるもの、会場、会食、返礼品などを分け、必要な項目と金額をそれぞれ確認する。
たとえば、七回忌を準備する家族が、遠方から来る母の長距離移動と会食の負担を心配している場合は、「今回は近くの家族が参列し、会食は行わない。母には日程と営んだことを伝える」という希望を、お寺と親族へ相談できます。
曹洞宗の公式FAQでは、菩提寺が遠方で住んでいる地域での法事を希望する場合、まず菩提寺へ相談するよう案内しています。寺院によっては現地へ出向いたり、近くのお寺を紹介したりする場合があります。対応できるか、費用や手配はどうなるかを個別に確かめてください。
法事全体を小さくする方法は、法事をしない・簡略化したいときの考え方で確認できます。寺院へ納めるものの尋ね方は、お布施の聞き方と費用項目も使えます。
お寺への相談と親族への連絡は、決まった内容をそろえる
最初に、法要を担う家族で希望を合わせます。次に、お寺へ法要の内容や場所を相談し、日程や参列の範囲が決まってから親族へ案内すると、説明の食い違いを減らせます。
お寺への相談:「父の七回忌について相談があります。親族の移動が難しくなったため、今回は家族だけで読経をお願いし、会食は行わない形を考えています。日程と準備するもの、費用について教えていただけますか」
親族へは、理由に加えて、今回行うこと・行わないことを伝えます。今回は会食を省くだけなのに、「七回忌で最後にします」と知らせてしまうと、今後は法要を行わないと受け取られることがあります。
家族とお寺で内容が決まったら、たとえば「父の七回忌は家族で読経をお願いし、会食は設けないことにしました。遠方の皆さまには移動のご負担をおかけせず、家族で参列します。これまでお心を寄せていただき、ありがとうございます」と伝えられます。
参列を希望する親族がいるときは、すぐに断る前に、会場の人数や当日の移動を確認しましょう。香典や供物を辞退する場合も、案内時に合わせて知らせます。
次の年忌・連絡する人・見直す時期を残す
今回の法要を小さくした後も、次の年忌や相談先が分かるようにしておきましょう。「今後は家族だけにする」という希望がある場合は、どの家族が窓口になるか、次にいつ相談するかまで決めて共有します。
| 確認すること | 家族で記入する欄 |
|---|---|
| 故人と次の年忌 | 名前:____ 亡くなった年月日:____ 確認した年忌・年:____ |
| 今回の形 | 読経・場所:____ 参列範囲:____ 会食・返礼品:____ |
| お寺の回答 | 寺院・電話:____ 相談した日と回答:____ 費用・準備:____ |
| 親族への連絡 | 誰に・誰から:____ 伝えた内容:____ 未回答の希望:____ |
| 次回の相談 | 家族の窓口:____ 次に相談する時期:____ 今後の希望:____ |
法要の規模を変えるときも、お墓の管理や仏壇・位牌をどうするかは、別の確認事項です。墓地の管理料、使用に関する書類、管理者への連絡先を残し、法要の話し合いだけで管理や引き継ぎまで済んだと思わないようにしましょう。
本人が元気なうちに希望を残すなら、「法要は簡単に」だけでなく、「会食は省いてよい」「遠方の家族に参列を求めない」「お寺への相談はこの人へ」など、家族が判断に使える言葉にします。終活ノートに残す希望と連絡先を家族に見せ、保管場所も伝えてください。
お寺の連絡先が分からないときや家族への引き継ぎは、お寺との付き合い方と確認事項も参考になります。
情報確認日:2026年10月30日。年忌や法要の考え方、日程・準備は、家の宗派とお願いする寺院へ確認してください。



